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世界の終わり


台風が来ると昔から無性にワクワクした。
学校は休みを知らせる連絡網がまわり、外には人影が見えなくなる。
世界の終わりのように轟々と吹き荒れる雨風に、
子供ながらに「非日常」を感じていたのだろう。

なかなか関東にやって来なかった今年の台風も、
九月も終わりになってようやくこっちに上陸しそうだ。
二年振りの「非日常」が近づいてきた。
空気が少しずつ不穏になってくる。
そうなると、やはりワクワクしてしまうのだった。
しかし、雨は降っても風は吹かない。
そして風が吹き荒れ出すと雨は止んでしまった。
ずぶ濡れになって家に帰るの半ば楽しみにしていただけに、
「非日常」は期待ハズレに終わってしまった。

翌日の朝には、澄み渡るような青空が広がっていた。
こうして世界は終末の危機から脱したのだった。
11:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

渦中


サイレント映画のような特徴的な演技と
舞踏曲やオペラ、中国語歌謡曲によって、
時に悲しげに、時にユーモラスに、
舞台上では夢幻の世界が描き出されていた。
その前衛的な雰囲気と、舞台特有の緊張感に僕は見入っていた。
上演後、照明を担当していた夏音が声をかけてくれた。

中国人の友達、夏音から連絡が来たのがその2日前。
「今、東京にいる」と言うのでビックリしたが、
彼女たちも出発直前まで準備が大変だったようだ。
折りしも領土問題が盛り上げリ中国全土でデモが繰り広げられていた。
その影響でビザの発給に苦労し、
渡航を中止するように上からお達しが来たらしい。
ようやくビザが取れたのは出発の前日だった。
また、劇団の四人が渡航を諦めて、急遽その代役を立てて上演していた。
「自分たちとは関係ないのに、とんだ迷惑だった」という様子だった。

中国に住む別の中国人の友達にもこの問題について尋ねてみた。
テレビのニュースでは連日のように中国のデモが報道されていて、
中国人はどう考えているのだろうと気になっていた。
よもや心象を悪くしていないかと心配したが、それは杞憂に終わった。
「政府の問題は政府の問題、個人の関係はまた別。」
よかった、僕と同じ考えだ。
これでまた少し、中国人と仲良くなれたような気がした。


豚骨ラーメンにご満悦の夏音。
09:09 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

悪夢

旅先で出会った女性とその彼氏と、僕は一緒にいる。
おかしいな、彼女は今ロンドンにいるはずなのに。
彼氏は僕と同じマンションに住んでいて、
駐輪場の入り口から三人でマンションに入っていく。
マンションのエントランスの前では翌日の祭りの準備のため
たくさんの大きな提灯がしまっていた段ボールから取り出されているのが
二階の廊下から見えた。
この辺りでそんなに大きな祭りってあったかな、と僕はぼんやり思った。
引越しか部屋の模様替えの手伝いをすることになっていた。
彼の家の玄関から荷物がどんどん出されていくが、
エレキギターの本数がやたらと多い。
作業の途中で休憩がてらちょっと弾かせてもらったりしていると、
手伝ったお礼という形でみんなと一緒に晩御飯を食べることになった。
テーブルの対面には彼女、両端には彼氏の姉妹が二人、
そして僕は彼氏と並んで座る。
食事をしていると、左奥歯に違和感を感じた。
「さっき詰め直してもらった銀歯がまた剥がれたか、
また最初から通い直しか」と思って
周りに気付かれないように吐き出して見てみると、
銀歯を詰め替えた奥歯を中心に4、5本、歯茎と共に
部分入れ歯のような形でごゴロッと転がっている。
ギョッとしたけれど、不思議なことに痛みはなかった。
しかし、一部分が大々的に無くなって、
口内左奥が異様にすーすーする。
誰にも気付かれないようしたいと思い、
顔の形が変わっていないか頬に手を当てて確認する。
そして歯茎をティッシュペーパーに包んで保管しようとするが、
あまりに大きくてティッシュにはくるみきれずあれやこれやしているうちに、
それを彼氏に見られて、みんなにばれてしまう。
みんな騒ぐのをなだめながら、
「こんな大事になってるんだ、
頼んだら明日にでもすぐ診てもらえるだろうな」
なんて僕は考えていた。
とりあえず応急処置という感じで、元あった場所に歯茎を彼氏が押し付ける。
テーブルや床には、銀歯部分が削れた屑が散らかっていた。
大きな提灯はどこかに運ばれて無くなっていたが、
玄関先では祭りの準備はまだ続いていた。
04:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

中国麺紀行 その2

中国で食べた麺料理たち。
写真を見て味を思い出しながら書いてみる。


热干面 in 武汉

武漢名物。
茹でた麺にごまダレやいろいろなタレをかけて、ザーサイやネギをのせる。
武漢に行くまで知らなかったので(行くつもりもなかった)、その美味しさに感動した。


烩面 in 开封

とろみの付いたスープに幅の広い麺が入る。
羊で出汁を取っているようで、スープは羊臭い。


拉面 in 开封

シンプルに「ラーメン」。
刀削麺と同じように麺の作り方を表した名前。
具に大根がのってたけど、中国では大根を目にする機会は少なかった。


炒饼 in 开封

炒めた餅とはどんなものだろうかと思い注文してみると、出てきたのは普通の焼きそば(炒面)でガッカリ。
ま、普通に美味しかったけど。
最近知ったけれど、古代では「餅」という漢字は小麦粉を使った料理を意味していたようだ。
納得。



食べてはないけれど、開封では朝鮮冷麺の店も見かけた。
この辺りでは回族だけでなく、朝鮮族も多いのだろうか?


红薯面 in 洛阳

名前から分かるとおり、サツマイモを使った麺(洛陽はサツマイモの産地のようだ)。
麺の食感は小麦麺より弾力があり、一緒に出された麺の煮汁は澱粉のためとろっとしていた。


浆面条 in 洛阳

白くてとろみがついていたのでシチューを想像していたけれど、食べてみると酸っぱかった。
不思議な味。


糊涂面 in 洛阳

名前の通り、とろっとしたスープ。
塩味であっさりしている。
小平ともゆかりのある食べ物なんだとか。


刀削面 in 平遥

麺の本場山西省、美味しくないわけがない。
不均一な麺の食感が面白く、また、純粋に麺を味わうための料理であるのを感じた。
中国も北の方に来ると、醤油の味付けが多くなってくる気がする。


扯面 in 平遥

帯状に伸ばした生地の中央、長い辺に沿って真っ直ぐにくぼみをつけて(両端はくっつけたまま)、そのくぼみを手で裂いていき輪っかにするという、説明するのが非常に難しい製法の麺。
スープ自体はあっさりしているけど、麺の上にのった具が甘辛くて美味しい。


炒莜面搓鱼 in 平遥

莜麦という燕麦の一種を原料としているようで、コリコリした食感。
麺の端も細くなっているのでなんだかイカを食べてるみたい。


油泼面 in 平遥

お碗に飛び散っている様子から察すると、唐辛子は油で揚げられたのだろうか。
でも見た目ほど辛くはなく、非常に美味しい。


炸酱面 in 北京

北京といえばこれ。
味はというと、日本で食べるのと変わらない(店によって味は変わるけど)。
それくらいポピュラーということでしょう。


拉面 in 大连

中国最終日。
最後に麺を食べようと思い、
注文して出てきたのはまさかの素ラーメン。
確かに他のメニューには色々と具材が書いてあったけどさ…

03:45 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark

悪魔との邂逅


東京と埼玉をめぐる一泊二日の小旅行。
台湾のノイズに包まれ至福を感じ、
そして悪魔のような楽器を手に入れました。
大家、謝謝你。
03:06 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

有朋自遠方來、不亦樂乎。


8月の下旬、驚きの知らせが入ってきた。
「河豚子来日」
いつか日本に呼べないかなと思っていたけど、
こんな早くにやって来るとは。
すごいぞ河豚子!

初めての日本での演奏に、
ボーカルのwamaは緊張してるようだったけれど、
彼女たちの奏でる音は相変わらず素敵な響きだ。
そして彼女たちと話して思ったけれど、
やっぱり台湾人は陽気だ。
(それは僕が台湾好きの理由の一つでもある。)
手土産に持っていった梨にも
喜んでくれてたようで良かった良かった。
03:33 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

反省の一日

今日は気持ちが切れて、
せっかくの一日を棒に振ってしまったな。

反省。
22:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

板前ケンさん


電車が西に進むにつれて、高い建物が少なくなり、
景色はどんどん長閑になっていく。
ふと振り返ってみると、窓の外には大きな山が連なっていた。
まさか東京でも山が見れるとは!
僕は驚いて思わず窓に張り付いてしまった。
ケンさんもなかなか良い所に住んでいる。

板前の見習いをしているケンさん。
去年、イスタンブールで会った時よりも一層若く見え、
板前の衣装もしっかり板に付いていた。
平日の昼だというのにお客さんは結構入っている。
それもそのはず、いただいた料理はどれも美味しい。
ケンさん、どうもごちそうさまでした!
03:05 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark

Happy Birthday to You, Sunny.


サニーと別れた後、途端に寂しくなってしまった。
彼女はすぐ韓国に帰ってしまう。
仲良くなった友達とすぐに会えないのは辛い。
日本と韓国は近いとはいえ、
「国境」という存在は僕にとってまだまだ大きいのかもしれない。

효선이、생일 축하해요。
また、どこかでね!
03:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark

ひまつぶし


旅から帰ってきたマサカズ兄さんと再会。
夜行バスまで時間があるので
「歩いて山の手線一周してみる?」
と、兄さんから提案。
ということで、高田馬場からスタート。
高田馬場では早稲田、隣の目白では学習院、
次の池袋では立教と、次第に大学巡りに変わっていき、
ならばと最後は最高学府、東京大学を目指すことに。
東大に着いた頃には時間も迫ってきて
結局山手線一周は出来なかったけれど、
山の手線内を歩いてみるというのも面白い。
何があるのか知らない駅に行ってみると新しい発見があるかも。
お金のかからない時間の潰し方が見つかりました(笑)。

それはさておき。
マサカズ兄さん、長旅お疲れ様でした。
03:01 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark

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